2024/5/30 μ-180C IR800-PROフィルター Dembowski Mensa
ひさしぶりに快晴の予報だったので夜中に起きました。月の高度が低いうえに風が強いので気流は良くありません。それでも下弦前なので色々と見所がありました。
トリスネッカーの近くにアルファベットの「D」のように幅広く輝く地形が見えます。周囲よりかなり明るく光っていて、この地形は以前から気になっていたので調べてみました。
大きさは20×25kmくらいでしょうか。
トリスネッカー谷やヒギヌス谷のそばなので、過去画像にもたくさん写り込んでいます。
この地形には公式な名称は付いていないようで、月面ウォッチングには「小さなゴダンCの約10km北に興味深い高原がある」と記載されています。
またmoon wikiのデンボウスキーのページには「Danny Caes氏はこの高原をデンボウスキー・メンサ(デンボウスキー近くのテーブルマウンテン)と呼んでいる」とあります。
ここでもこの名前をお借りしました。
デンボウスキーはトリスネッカーとゴダンのあいだにある直径26kmのクレーターの名前です。
メンサですが、ウィキペディアによると「惑星地質学ではメンサは崖のような端を持つ平らな上部の隆起でテーブルを意味するラテン語に由来し、スペイン語でテーブルを意味するメサと同じ語源を持つ。」ということだそうです。
欠けぎわではDの輪郭が光りますが、太陽高度が大きくなると上部が平らな高原のように見えます。その様子をテーブルマウンテンに例えたのでしょうね。
LROCの画像を見ると、カルデラ湖のようなとても面白い姿をしています。中央は平らですが周囲が高くなっていて、それがDの形に輝いているのですね。
月面で「D」のような形というとアイナ(INA)が思い浮かびます。アイナは小さくて見えにくいのですが、Lunar100に選ばれています。
この地形も面白いと思うのですが、公式な名前すら付いていないのはちょっと残念です。
以前にこのデンボウスキー・メンサを見たとき、「D」だけではなくて「J」のような光も並んで見えたので驚きました。
「JD」はいろいろな意味があるようで面白いですね。
ウィキペディア JD
次回は2024/7/28 00h59m頃に見えそうなので楽しみです。