月のまわりの光の環

満月前後の明るい月のまわりに大きな光の輪が見えることがあります。これは「月のかさ」、「月暈(つきがさ、げつうん)」などと呼ばれる現象です。

月が透けて見えるような薄雲(巻層雲)が広がると、この雲に含まれる小さな氷の粒がプリズムのような役割をして月暈が現われることがあります。上空の氷の粒の状況により、雲のように白っぽく見える場合や虹のように色が分かれる場合があります。

月暈は半径約22°の大きな円形をしています。(腕をいっぱいに伸ばして手のひらを広げたとき、親指の先と小指の先の間隔が約22°と言われます。)

写真では月が露出オーバーのために大きく写るので月暈は小さく感じられますが、実際の夜空で見るととても雄大な現象です。下の画像は対角魚眼レンズで撮影した月暈です。

月暈と木星

日暈について

月の場合と同様に太陽の周りにも「日暈(ひがさ、にちうん)」と呼ばれる大きな光の環が見えることがあります。月暈、日暈ともに天気が下り坂に向かう時に見られることが多いようです。

下の画像は全周魚眼レンズで写した日暈です。空全体が円形に写っているので、暈の大きさがよく分かると思います。
暈の大きさは月暈も日暈も同じで半径22°ですが、ごく稀に22°以外の大きさの暈が見えることもあります。一般的な22°の暈を22°ハロ、あるいは単にハロと呼ぶことが多いようです。