地球照

三日月の頃、注意深く観察すると月の影の部分がうっすらと見えることがあります。この現象を地球照といいます。

太陽の光を地球が反射し、その照り返しが月の夜の部分を照らしているのが地球照です。照り返し位であんなに明るく見えるのだろうか?と不思議に思われるかもしれません。でも地球から見た満月でさえ眩しいくらい明るく見えています。では月から見た地球はどうでしょう。

地球の大きさは月よりも4倍近く大きく、また大気があるために反射率もずっと高くなります。このため月から見た地球は、地球から見た月よりも75倍ほど明るく見えます。これだけ明るければ月の夜の部分を照らすことも可能でしょう。

夕方の地球照
明け方の地球照

地球照は暗いのでたっぷり露出時間をかける必要があります。そのため細く見える月の光っている部分は露出オーバーで真っ白になっています。また地球照の部分にもちゃんとウサギの模様が見えています。

地球照というと細い月を連想しますが、双眼鏡や望遠鏡を使うと上弦や下弦のころでも簡単に地球照を見ることができます。なるべく透明度の良い夜に、月の光っている部分を視野の外にはずすようにすると見やすくなります。

上弦の地球照