ブラジルのVaz Tolentino氏のサイトで面白い記事を見かけました。
月面の北西部にあるアナクシマンドロスに狼の横顔のようなものが見えるというもので、同氏は「狼の頭」と呼んでいます。
上記のサイトに「狼の頭」と実際の狼を合成した画像があるので、わかりやすいと思います。
過去画像を調べてみると、確かに狼か犬の横顔のような姿が写っています。
アナクシマンドロスは面白い形をしていて以前から気になっていました。ピタゴラスやハーシェルを撮影すると一緒に写り込んでくることが多いのですが、このように見えているとは全く気付きませんでした。
上の画像はVaz Tolentino氏よりも少し位相が進んでいるようで、狼の頭だけではなく首のあたりも見え始めています。
下は2023/10/26の画像で、秤動の影響で少し細身な狼です。
この様子はいったん気付いてしまうと長時間にわたり見えるようで、欠けぎわから少し離れても見え続けています。
アナクシマンドロスは全体として大きなT字形に見えますが、実際には中央のクレーターの部分のみ(下の画像の円内)です。その周囲にアナクシマンドロスBやD、よく目立つカーペンターなどが一体となっています。
アナクシマンドロスは古代ギリシアの哲学者の名前です。
次回、一番上の2023/7/29の画像と同じように見えるのは2024/6/18です。下はLTVTによる6/18、19時のシミュレーションですが、それほど時間にシビアな現象ではありません。
秤動の影響を受けやすい地域にあるので、見え方が変化が楽しみです。