北極点、ピアリ North Pole, Peary
普段、月の北極点や南極点はなかなか見ることはできません。
しかし月の秤動(首振り運動)の条件が良い時には月の北極や南極が僅かに地球側に傾くので、その辺りの様子を探ることができます。
月の北極付近は大きくて浅いクレーターが多いため視界がよく、南極側に比べると見やすいように思います。
北極点は直径74kmのピアリ・クレーターの周壁のすぐ外側になります。
詳細はこのページの一番下にNASAの探査機の画像を掲載しています。
南北に並んだチャリス、メインから北に向けてバード、ピアリとたどれば、すぐにわかると思います。
ピアリはLunar100の88番です。
ピアリとバードは共にアメリカの極地探検家の名前です。南極側にもアムンゼンやスコットがクレーターの名前に付けられています。
北極点の更に上(月の裏側)
2017年10月11日にピアリのさらに上(北)で横に長く伸びる地形が見えました(青矢印)。月面図などで調べるとロジェストヴェンスキーの周壁付近だと思われますが、今までにあまり見た記憶がなかったので驚きました。完全に月の裏側にあるクレーターなのに ここまで綺麗に見えるんですね。
ちなみにその日の南北方向の秤動は最高と言えるほどではなかったので、また注目してゆきたいと思います。
NASAの月探査機 LROによる北極地方 (C)NASA LRO Images
NASAの月探査機、ルナオービターの画像 (C)NASA Lunar Orbiter Images
「かぐや」HDTVによる北極・ピアリー
「かぐや」HDTV広角カメラによるアナクサゴラス