マルト (Marth)、その他の二重クレーター
ヘシオドスAに似ていると言われる二重クレーターのマルト(矢印)。ヘシオドスAよりもさらに小さく、直径は7kmしかありませんので気流が安定したときでないと二重の構造を確認することは困難です。位置は病の沼です。(YK200 + ToUcam)
以前、LPODに二重クレーター(複合クレーター)の写真集のような面白い画像が掲載されていましたのでご紹介します。もちろんヘシオドスAやマルト、クロウジャーH、ポンタヌスEも含まれていますので探してみてください。こんなに多くの複合クレーターがあるのか、と驚かされますが、ほとんどは小さなものだったり月の裏側にあるものです。
Link: LPOD_July_28_2013
二重クレーターに関する記事
Crazy About Concentric Craters (Sky & Telescope)
NASAの月探査機 LROによるマルト (C)NASA LRO Images
「かぐや」HDTVによるヒッパルス谷 (最後にマルトが見えています。)
その他の二重(複合)クレーター
クロウジャーH (Crozier H)
ヘシオドスAやマルト以外に見やすい二重クレーターはないのか?と調べていたらクロウジャーHというクレーターがありました。21st Century Atlas of the Moon によるとヘシオドスAに次いで2番目に見やすい複合クレーターとのことです。場所は豊かの海の南西側で、右上の大きなクレーターはコロンブス(コロンボ Colombo)です。直径は11kmなのでヘシオドスA(15km)とマルト(7km)の中間くらいの大きさです。ただし月の縁のほうにあるので秤動の状況によってかなり見やすさが変化します。
NASAの月探査機 LROによるクロウジャーH (C)NASA LRO Images
ポンタヌスE (Pontanus E)
ポンタヌスEはヘシオドスAやマルト、クロウジャーHほどの明瞭な二重クレーターではありませんが、大変見やすい複合クレーターです。直径は13kmですからヘシオドスAより少し小さいくらいでしょうか?。位置は月面Xでお馴染みのヴェルナーとアルタイの断崖の中間あたりですが、最初はなかなか見つけにくいかもしれません。
NASAの月探査機 LROによるポンタヌスE (C)NASA LRO Images