2023/9/26 μ-180C

この日はマリウスの南北に連なるリッジと多くのドームがちょうど欠けぎわで、見ごたえがありました。この付近は明暗境界の僅かな差で見え方が大きく変わるので、とても楽しみな地域です。

2023/9/26 μ-180C

撮影する場合には、すぐ近くにあるケプラーがどうしても同じ写野に入ってきます。光条を従えたケプラーと、明暗境界のマリウスの明るさの差が大きいので、どうやって両者を表現するか悩んでしまいます。
もちろんデジタルの技術を駆使すれば両方を適正露出のように見せるのは可能なのでしょうが、それはそれで不自然なようにも思います。フィルム写真の時代からそうなのですが、望遠鏡を覗く人間の目の優秀さを感じる場面です。

またこの日はアリスタルコス北方のくぼみもよく見えていました。

2023/9/26 μ-180C

この地形のことは、「写真で見る月面観測」(誠文堂新光社、天文ガイド編、1968年8月5日発行)および月面観測のバイブルとして知られる「月面ガイドブック」(高橋実著、誠文堂新光社、1974年2月10日発行)に詳しい記載があります。


saucer , dent , ghost crater ?  near AristurcusThis topography is described in Moon Surface Observation in Photographs(Seibundo Shinkosha, astronomical guide edition, published August 5, 1968) , Moon Surface Guidebook, which is widely known as the bible of lunar surface observation. (written by Minoru Takahashi, Seibundo Shinkosha, published February 10, 1974) has a detailed description.