2024/4/14 μ-180C Hypatia
欠けぎわを見ていると、面白い姿をしたクレーターが目に留まりました。周壁が何ヵ所も途切れてアレキサンダーのようです。調べてみるとヒパティアという41×28kmの細長い形をしたあまり馴染みのないクレーターでした。
矢印は「鳥のくちばし」や「水滴」に例えられるトリチェリで、こちらも面白い姿をしています。
ヒパティアの南にはテオフィルスとキリルスが並んでいます。キリルスの内部には、Shioliクレーター(JAXAの小型月着陸実証機「SLIM」が近くに着陸した)があります。
過去の画像を調べてみると、2023/5/25にも写っていました。
十分に光が当たるとこのような形をしています。右側(東側)の周壁に大きな隙間が見えています。
LROCを見るとずいぶん周壁が荒れていて、これだと欠けぎわ近くでこのような姿が見えるのも理解出来ます。
今回の時刻のLTVTのシミュレーションです。
アレキサンダーも大きな岩がゴロゴロして荒れている感じがします。夜明け時にはビーズのように見えますが、その後太陽が高くなると周壁が途切れて見えます。何となく今回のヒパティアと似ているような気がします。
これだけ隙間が開いていればRay現象になるのでは?と思いロビンソン氏のサイトを見ると、やはりそうでした。
次回は6/12、22時前の予報です。また天気が良ければ見てみたいと思います。
ヒパティア谷
Lunar100の38番、サビンとリッターのすぐ南に幅が広いまっすぐな谷が見られます(矢印)。90番のアポロ11号着陸地点近くの乗組員の名前が付いた小クレーターを見る時も、必ず一緒に見えている谷です。ヒパティアからは少し離れているのですが、ヒパティア・クレーターの名前が付いているのですね。勉強になりました。