トリスネッカー谷 Rimae Triesnecker
トリスネッカーは月面の中央部、蒸気の海と中央の入江付近にある直径26kmのクレーターです。
トリスネッカーの東側には細い谷が網目のように集まっていて、トリスネッカー谷と呼ばれます。谷の幅は1~2km、全長はほぼ200kmあります。
トリスネッカー谷は細いので気流が良いときでないとなかなか詳細は分かりません。ひらがなの「く」の字のような部分は幅が広くて捉えやすいのですが、それ以外のヒギヌス谷に絡むように広がる部分など、なかなかの難物です。
月面Xの日にはちょうど欠けぎわに見えるので、細い谷にも影ができて写しやすいように思います。ただ欠けぎわでのこの辺りは非常に暗いので、あまり拡大率は上げられません。
この付近にはトリスネッカー谷のほかにヒギヌス谷、アリアデウス谷があり、谷の名所になっています。トリスネッカー谷はLunar100の35番、ヒギヌス谷が24番、アリアデウス谷が29番です。
欠けぎわのトリスネッカー谷です。普段は見えにくい細い谷や地形の起伏など、詳細を見ることができます。この画像は下弦側ですが、上弦側では「月面X」の日にちょうど欠けぎわギリギリに見ることができます。
「かぐや」HDTVによるトリスネッカー谷、ヒギヌス谷