2025/9/7-9/8 μ-180C + ASI294MM

9/8の月食では主要なクレーターが隠れていく様子をノートPCのモニターで見ていました。その時にティコの北方あたりに見慣れない小さな影のような模様が目に付きました。

月食で欠けているとはいっても、もともとは満月の一部です。周囲の詳しい地形は判らないのですが、ぼーっとした影ではなく、結構はっきりとした複雑な形に見えました。

まあアルフォンススやアトラスの暗班のように普段は目立たないけれども、満月頃になると暗みが増して目立ち始めるような地形もあります。
そのような地形のひとつかな?という風に思い、特に拡大撮影はしませんでした。

それから皆既を迎えて撮影や眼視に夢中になり、この影のことはすっかり忘れていました。

後日、中川昇氏のブログを見ると、9/179/19付で「ティコ北方の謎の黒い影」として見慣れない黒い模様について言及されていました。

もしやと思い、月食直前に撮影した満月の画像にマーキングしてお送りしたのですが、やはり私が気になった影と同じものでした。

下は月食直前の満月の画像からの切り出し。画像の上部には、アルフォンスス内部の3か所の暗班も写っています。

2025/9/7 22h32m

左上の細長い暗部はデランドル内の北東部、右下の暗部はワルター内部のようです。

過去画像から、月齢18.4のこの付近の画像。月は少し欠けているので、暗部の周りの地形もわかります。

2017/8/11 μ-250

下はデランドルとワルターの拡大画像。

2023/9/7 μ-250

デランドル側は北西から南東にかけて平坦で、暗い物質に覆われているように見えます。少し調べてみましたが、具体的な解説などは見つかりませんでした。
下はLROCによるこの付近の画像です。

(C) NASA LROC Images

ワルター側の暗部は拡大画像を見るとワルターAの周囲が暗くなっているようで、moon wikiにも「Walther A dark spot」の記述があります。

今回 過去画像を探してみると、月が大きくなってからの欠けぎわから遠く離れた地域の拡大画像はあまり撮影してないようです。ずいぶん見え方に変化があることが判ったので、また気流の良い日にはチャレンジしてみたいと思います。