嵐の大洋の北西部から北東方向に細長く伸びる光条があります。以前からとても気になっていました。
6月3~4日の満月直前にアインシュタインを見ている時にも見かけたので撮影しました。
カルダヌスあたりから曲がったり絡まったりしながらセレウコスのすぐ南を通り、アリスタルコス台地の北へと伸びています。
21th atlasにはこの光条にセレウコス・レイ(Seleucus Ray)と書かれています。
moon wikiによると、この名前が示された最初の月面図であろう、とのことです。
セレウコス・レイは細い光条が長く伸びて、大変目立ちます。また途中で曲がったり絡まったりしているのも気になります。
月面ガイドブックには「海の中を通っている光条のいくつかは、妙なことにシワ(低い丘陵)の上にそってのびているものもあって、非常に興味ぶかい」とあります。
また2009/1/13のLPODには欠けぎわのセレウコスの画像が掲載されています。「光条がリッジを覆っている」旨のChuck Wood氏の解説があり、確かにそのように見えます。
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それで光条が途中で曲がっているのですね。私もその様子をぜひ捉えたくなりました。
また上記の「海の中通っている光条のいくつか」も注意してみようと思います。
セレウコス・レイは逆に辿っていくとグルーシコ(オルベルスA)あたりから出ているように思える(他にない?)のですが、起源については確定していないようです。
下は過去に撮影した気流が良い時のセレウコス・レイです。