マリウス Marius
マリウスは月面の北西部にある直径41kmの溶岩に満たされた浅いクレーターです。マリウスの周辺には南北方向に目立つリンクルリッジが走り、数多くのドームが密集しています。
リッジもドームも欠けぎわから離れるとほとんど分からなくなるため、普段はマリウスも平凡なクレーターに見えます。しかし欠けぎわ近くになると異様な姿が見えてきて、月面の素晴らしい奇観のひとつだと思います。
1のクレーターがマリウスで2が糸のように細いマリウス谷、3がライナーγです。
マリウスの北西側のマリウス丘には突起のような地形が密集しています。このマリウス丘に日本の月周回衛星「かぐや」のデータから地下深くに通じる直径60~70メートルの縦穴が開いていることがわかりました。(矢印付近) Link
マリウス谷の拡大画像です。髪の毛のような細い谷なので気流が良くないとなかなか見ることができません。マリウス谷は下弦側では黒く、上弦側では白っぽく見えます。
上弦側のマリウス谷です。マリウス谷は白っぽく見えています。
欠けぎわのマリウス谷
アルテミス計画のオリオン宇宙船からのマリウス
Image Credit: NASA, Artemis 1
APOD 2022 December 8
NASAの月探査機 LROによるマリウス谷 (C)NASA LRO Images
「かぐや」HDTVによるマリウス丘
「かぐや」地形カメラによるマリウス丘付近の縦穴
「かぐや」HDTVによるアリスタルコス付近 (マリウス → アリスタルコス)