7/24 μ-180C
Cut line of Abulfida (dotted line)
この日はデカルトやアブールフィダが明けてきました。
アブールフィダはクレーターチェーンが有名です。
210kmにわたって大きさが違う小クレーターがチェーンを形成しており、崩壊した彗星が衝突してできた可能性もあるとのことです。
位置はテオフィルスやアルタイの断崖の西になります。
アブールフィダのクレーターチェーンが夜明けを迎える頃、面白い見え方をします。チェーンはアブールフィダからカタリナ方向へ伸びますが、アブールフィダの南あたりで切り取り線(破線)のように見えるところがあります。これはチェーンの小クレーターの南側周壁がそれぞれ並んで光っているためで、拡大すると少し曲がっているのもわかります。
7/24もそのように見えていました。
下は2015年4月にμ-250で撮影した画像です。
部分拡大した画像を見ると、破線が微妙に曲がっているのが分かります。
また右の矢印にもチェーンを構成するクレーターの一部が光っているのが見えています。
2016/3/15はもう少し欠けぎわから離れて光が当たり、クレーターチェーンの南側が切り取り線として見えていたことが分かります。
反対側(下弦側)だとこのように見えることはありません。
この現象は2015年春にたまたま気付いたのですが、「切り取り線」みたいに見えて、とても興味深く見入ってしまいました。
次回は2023年11月19日に見ることが出来そうです。
下の画像は気流が良い日のアブールフィダのクレーターチェーンです。